ぼとるつぼ
君の全全全知からエムラ
※ちゅうい
このコラムを真似してゲームを作って挫折しても、当方では責任を負いかねます。
正直自分でも完成させられたのは奇跡だと思っているのです。
TLを見ていると、「自己流のゲームの制作手順」についての話題が出ていたので、長らく当ホームページも更新していなかった事ですし、私の方でもそれを書いてみようと思います。
さらに言えば、最近買った水洗可能なキーボードがまだ手に馴染んでいないので、丁度長い文を書いて慣らしたかったと言うのもあります。
ちなみに、私は製作日記や進捗表的なものは一切残さないので、当ページの内容は自分のツイートを元に思い出しながら書いたものになります。
(背景が白い文字の部分が、自分のツイートの引用になります)
うろ覚えで間違った事を書いている可能性は大いにあります。
製作期間
開始:2017/3/20
β版(隠しボス以外完成):同年7/29
完成:同年8/16
開発期間:約5ヶ月
ただし、カードゲームのような他の趣味等でサボっていた期間が大いにあるので、正味の開発期間はもっと短くなると思います。
始まりはお題から
捨てるしかない、でアイテム所持上限むっちゃシビアなゲームとかそう言うの時間あれば作ろう。
捨てるしかないを公開しているふりーむでは、一定周期でお題を元にゲームを作って投稿する企画を開催しております。
当時、「○○しかない会議」と言うものをやっており、自分の好きな○○「しかない」ゲームを募っているようでした。
この時、自分が「○○しかない」と聞いて真っ先に思い付いた言葉が、「捨てるしかない」でした。
と言う訳で、まず最初に「捨てるしかない」と言うゲームタイトルがあり、それを元にゲームシステムやストーリーを考え始めました。
設定が湧き上がる
「捨てるしかない」で考えたもの
・10個しか所持出来ないアイテム
・倒すべき魔王、初期アイテムでは撃破不可能
・強力なアイテムを守る四体の強敵、倒してもアイテムを得るには既にある分を捨てるしかない
・仲間もアイテム扱い
・捨てられし者ムシシシ神と、その断片たる牲異物
脳内では設定がまとまりつつあります。
が、ツクール上で行っているのは、モンスターのグラフィックを置いたりだとか、アイテムの名前だけ入力したりだとか、その程度です。
自分はメモを取らない人間なので、ツクールそのものが一種のメモ帳として機能しています。
取り敢えず、捨てるしかないなんて名前のゲームである以上、アイテムの取捨選択が必要だと考えました。
そして、どうせなら装備や回復アイテム以外のリソース、つまりはスキルや仲間も捨てられたら面白いなあと考えました。
更に、アイテムで強くなるのであればレベルなんか必要ないし、だったらラスボスに何時でも挑めるようにして、充分なアイテムを得る事だけを目的にする事にしました。
ボスが魔王なのは、あんまり細く設定を考え過ぎるのもあれなので、分かりやすいボスとしての魔王こそが適切かと判断したからになります。
また、話の中で重要な「ムシシシ神」や「腥異物(この頃は牲異物と漢字をあてる)」との単語も出てきています。
「捨てる」をテーマとする以上、それを単なる戦闘システムに使うだけでは芸が無いので、世界観にも「捨てる」らしさを表そうと、ひとまず日本神話の捨てられた神を中心に据え、ヒルコ→蛭子→ムシシシと言う言葉を持ってきました。
そしてムシシシ神の存在を強く意識させるべく、取捨選択対象たるアイテムにもムシシシ神にちなんだものを出そうと思い、聖遺物をモチーフに神の力の断片をアイテムとする事にしました。
とまあそう言う感じで、戦闘システムと世界観を並行して考えています。
別にどちらが先でも構わないとは思いますが、両者は結構密接に繋がってくるものなので、例え順にやるとしても、一方の変化に合わせてもう一方も調整していく感じがベストだとは思います。
例えば世界観先行ならば、その世界にある武器や技術に合わせて戦闘を構成していきつつ、戦闘を面白くする為に世界観に融通を利かせたりします。
逆もまた然りで、世界観やストーリーの変化があれば、敵やスキルの性能が変化したり、新しい要素の導入を行ったりします。
短編用の設定を考えたら無駄に膨らみ過ぎる感じのアレ。
「ムシシシ神」と「腥異物」と言うキーワードが出てきた事で、設定がどんどん思い浮かんでいき、そして脱線していきます。
「捨てる」とはあんまり関係ない「リーチャイルド家」だとかの設定が浮かび始め、段々と「○○しかない会議」とは関係のないゲームになっていきます。
しかしこれはいい傾向です。
人間は完璧な動物ではないので、最初のアイデアも当然完璧ではないのです。
よって、最初の案から離れていくと言う事は、離れた分だけ洗練されていると言う事に他ならないのです。
着手
ウディタ用にフリー実写素材をどうこうして作ったマップ素材をツクールに合わせる等する。
星のうろ表層、このゲーム最初のマップを作っています。
エディタをメモ帳代わりにしている人間の場合は特に、最初のマップがゲーム全体の方向性に与える影響がかなり大きいので、割と重要です。
素材には過去に作りかけて年単位で放置している別のゲームをいくらか流用しています。
よく「エターなる」なんて言いますが、そこまでに積み上げた設定や部品は今後出来上がる何かに反映する事が出来るので、何でも良いから物を作ろうと考えている限り、手を動かした事が無駄になりはしません。
アイテム欄でPT編成画面を組めないかテスト。自作メニュー作成を面倒臭がった結果の産物。
ゴミの種類や廃棄方法、各国語の「捨てる」なんかでキャラ名や技名、道具名を一定種類用意してきた所、防具名に際しネタ切れとなる。どうしたものか。
約20日間サボり続けた末に、メニュー画面を作り始めます。
その間はカードゲームやったりとかしかしてませんでした。
しかし、自作ゲー作りの一番良い所は「いくらサボっても基本的に怒られず、作りたい時だけ作れる」事でもあると思うので、あんまり気負わずに行きましょう。
また、「○○しかない」らしくアイテムの名前をそう言うモチーフに統一する事に決めます。
こう言う感じで特定のモチーフに合わせて一律で命名する手口はカードゲームだと結構見られるのですが、大量の名前を一定の整合性の元に短期間で決定できるので、中々有用な手法だと思います。
後は戦闘前後処理と戦闘時イベント雛形さえ出来れば……。素材はお馴染みRド。
戦闘画面を作っています。
この辺でやっとやる気になったので、制作頻度が上がっています。
ここで作った戦闘システムを、ゲームが終わるまで使い続ける事になるので、やっぱり重要な作業です。
自動復活イベント作成中。毎回決定キー入力を要求するとテンポが悪化する気がするけど、自動文字送りだと見逃しそうでどちらが良いのか判断付かない。
ちょくちょく進捗をツイートしています。
一人で黙々とやるのは結構しんどいので、何かしら公開しつつリプライを貰える場所があると助かります。
停滞
ついにけるばぁすの所まで来た、この辺ほんと大好き。
自作ゲー制作をほっぽりだして、たおるけっとをもういちど(タオルケットをもう一度1のリメイク版)をやっています。
他所から影響を受けるのはそれなりに大事ではありますが、当然その間制作は完全に停止します。
すんごい久々にイベントやって、取り敢えず前段作戦クリアまでは行く。課金したら締め切り三倍とかやってくれればなあとか思う。
艦これの季節イベントもやっています。
とてもゲームを完成させる気があるとは思えません。
ちなみに私が最も愛しているのは瑞鶴です。
たおるけっとをもういちど https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm2803 … #gm2803 #RPGアツマール 追加要素もあるので既プレイヤーもやろうそうしよう。
たおるけっとをもういちどをクリアしたので、宣伝しています。
個人的に今までやったゲーム(フリゲより大きい括りで)の中でもかなり上位の名作なので、未プレイの人は臆せずやりましょう。
復活
疲れたのでセーブ画面だけ試作。
やる気は無限ではありません。
やる気や体力がない間は、鼻をほじりながらでも作れそうな場所から手を付けていきましょう。
何もしないよりはマシです。
やっと戦闘イベントが組み上がったけど、バランス調整にむっちゃ時間が掛かりそう。
微妙にステータス表示を強化。
この辺で、戦闘システムが概ね出来上がりました。
この時点で二ヶ月ぐらい経ってます。
ここで言う「戦闘システム」は、あくまで戦闘のフレーム部分だけであり、敵一体一体の設定は全く手を付けていません。
「○○しかない会議」の締切オーバーはほぼ内定しているので、ここからは単に好きなゲームを作る事だけを考えています。
フリー写真素材サイトで見つけた泥パックの画像をどうこうして背景画像にする等する。
自分は絵が描けないので、基本画像類はフリー素材を加工して用意したものになります。
今回は、フリーの写真素材をコラージュする方法を用いています。
これは所謂淫夢やクッキー☆のMADで使われている手法に影響を受けていたりします。
あまりよろしくない参考元ですが、色々な所に創作のヒントは隠れているものです。
mrwさんがmrwをリツイートしました
城っぽい処刑場を最強の四天王の居場所としようそうしよう。
mrwさんが追加
mrw @lvll2lnl
先住民の廃村、古戦場、祭殿、あと残り一つ。
戦闘システムが出来たので、マップのデザインに入っています。
世界観は脳内で概ね出来上がっているので、この辺のアイデアはすんなり出てきます。
問題はどうやって素材を調達するかぐらいです。
思ったよりも処刑道具のフリーな写真が無くて処刑場マップに難儀する。
そう、作りたいものによってはこう言う感じの問題が出てきます。
当初、上記のように古城風にする予定ですが、仕方ないので路線変更する事にしました。
処刑場マップがやっと出来た、後は戦闘とお話さえ何とかやれば。
そんなこんなでマップが出来ました。
1日1つぐらいのペースでやっていましが、それぐらいが余裕があって良いと思います。
ノルマを決めて、終わったらゲームと関係ない事をやって休むのが楽で良いです。
取り敢えず最初の敵4体とだけ戦えるようにしたら、知人の誰かにプレイを頼んで難度を確認しよう。
ちなみに、知人にプレイしてもらえたのは完成後になります。
無理にでもやってもらえればもう少しバグが減っていたかも知れません。
さよならショックランド。
左のTundraが約16000円、右のUnderground Seaが約41000円のカードです。
これらを購入し、ショックランド(上の二つはデュアルランドと呼ばれるシリーズのカードであり、ショックランドはそれらにデメリットが追加された下位互換カード)と差し替えました。
いずれも再録禁止カード(メーカが今後一切増刷しないと約束したカード)なので、値段が天井知らずに高騰してこんな値段になっております。
カードゲーム、特にMtGはこんな感じでそこそこお金のかかる趣味ですが、ゲーム制作は時間はともかくお金は掛からないのが救いです。
また、散財しまくって外出する余裕を無くすのも、ゲーム完成に有効なテクニックの一つになるのかも知れません。
最愛の人である瑞鶴に関係するイベントがやっていたので、富士急ハイランドまで脚を運びました。
ゲーム制作以外の趣味は目に見えて制作進捗を落としますが、人生を豊かにする上では欠かせないものですし、色々と良い影響を与えてもくれます。
そもそもゲーム制作しかやってない人を百人並べても百個同じゲームが出来るだけであり、各々が違った趣味や人生経験から異なる価値観を得ているからこそ、十人十色、百人千色のゲームが生まれてくるわけです。
次に作ろうと思っているゲームの場合、瑞鶴の勇ましさに惚れ直して色々影響された事で、当初蛋白だったラスボスの設定の濃度が大幅に増し、出番が三倍以上に膨れ上がる事になりました。
捨てるしかないの場合、ゲームシステム面でカードゲームから結構な影響を受けています。
明日には前段階のボスが全部完成しそうなので、誰かに投げよう。
さて、ボスが一週間ぐらいで四体仕上がりました。
素晴らしいイベントから精神に大変好ましい影響を受けた事で、製作ペースが順調です。
ドグマの箱庭→引き裂かれたバダールとプレイ中、仲間の喋る頻度が増してるのがすごい良い。
なんと言う事でしょう、またフリーゲーム、しかも長編で四部作ぐらいのものをプレイしています。
間違いなく素晴らしい作品でしたが、こんな事ばかりしていて果たして自分のゲームを完成させられるのでしょうか。
ムシシシ神の持たざる思、人は持つ。ムシシシ神の持たざる肢、人は持つ。ムシシシ神の持たざる死、人はいずれ持つ。ムシシシ神を孕みし聖母、なにもかも持つ。 #これ見たフォロワーさんは意味の無い呟きをしてください
たまにゲーム内の設定を、読んでもほぼ意味が分からない形で書いたります。
自分の頭の中にだけ入れておくと悶々とするので、完成まではちょくちょくこうやってガス抜きをします。
実績のある人の場合だと、プロモーションになってなお良いかも知れません。
受けたダメージと異常を反射するスキルを実装する等した。難易度が上がり過ぎたのでステータス調整が難しい。
後半のボスはぐぐっと難易度を上げたいと思いましたが、レベルが存在しないゲームでは単にステータスを高くしてもあまり意味がないので、特殊な行動パターンを追加しています。
これらは作る際にバグの原因になる他、ゲームバランス調整も難しく、中々に厄介なポイントになります。
しかし、自分はこう言うのが好きでコマンド系RPGをやっているので、頑張って作っていきます。
どう言う表示がベストなのが分からなくなってきた。
ちょくちょく画面のデザインを調整しています。
本筋を作るのがしんどい時の箸休めに最適です。
流石に何時までもRTPなのもアレなので、取り敢えずパパっと仮のタイトル画面を用意する。たぶんそのままになる。
プレイした方なら分かると思いますが、あまりにも雑な画面なので、今後リメイク版を作る際に修正します。
下の画像が新タイトル画面です。
最後の四天王が概ね出来上がる、あとはラスボス(とNPCやイベントとか)
二番目のボスの複雑なイベントから生じるバグの数々に追われながら、ついにラスボス(と隠しボス)以外のボスが完成。
残るタスクは多いものの、取り敢えず峠を過ぎた事を進捗報告し、安心感を得る。
β版完成
隠しボス以外完成したので、やってくれたりするとありがたいです。いずれ場所を探して公開すると思います。バグったり詰まったら教えてもらえると助かります。
ラスボスやクリア後イベント、その他色々の作業を得て、β版が完成。
ここでやっと、誰かにやってもらって意見を頂く段階になります。
そして見出されるバグの山。
本当の戦いはここからです。
返信先: @lvll2lnlさん
修正版、パスワードは同じになります。 また、今回のバグの保障として、次のアップデートまでは画像の手順でラスボスをスキップしてエンディングを見られるようにしてあります。
はい、さっそく。
来週から再開する事にしたが、セーブデータがいくえ不明だったので、また最初からになりそう。 #自作ゲーデバッグ記録
捨てるしかないは後回しに、すごい南の方のデバッグをしています。
自作ゲーの完成に期限なんてものは無いので、気分次第で休んだりしても構わないのです。
色々感想を踏まえて、スキル選択の自由度を上げるアイテム等を追加したりする。
隠しボスが概ね出来たので、今度はβ版で出てきた意見に合わせ、他の要素の改善を行います。
神の目線である製作者視点では分からない事は絶対に存在するので、必ずどこかにプレイヤーの目を通すステップを用意しなければなりません。
真の戦い
と言う訳で、隠しボスを追加した完成版(未発見のバグ対処除く)が出来たので、一時間ぐらい暇がある人がいたらやってくれると大変助かります。パスは例によってrpg。
ついにめでたく完成しました。
しかしそれは序章に過ぎません。
早速バグをめっけたので明日朝すぐ直さねば。
やっぱりそうなるよね!!!!!1
アイテム廃棄画面が見難いと指摘があったので、元々廃棄はドクロアイコンにしていたのを、種別分けするように変更してみる。
直すのはバグだけではありません。
見た目や操作の不便は、制作側よりプレイヤーの方が多く見つけてしまうものです。
(固定ツイート用) https://www.freem.ne.jp/win/game/15540 自作ゲー、ふりーむに置いてあります。 ラスボスを倒す為、強力なアイテムや仲間を集め、役に立たないアイテムや仲間を捨てましょう。
ふりーむでの公開が始まりました。
そのお陰で、思っていた以上にプレイして頂く事が出来たので、感謝しても仕切れない感じです。
ふりーむに置いたゲームのダウンロード数が100行ったようだけど、実際にクリアした人が一人でもいるのか分からなくて非常に不安な感じ。
結構切実な問題です。
何かしらプレイヤーからのリプライを得られないと、不安にもなりますし次回作に向けた改善も出来ません。
アンケートサイトの設置や、Twitterでのエゴサーチ等、あらゆる手を尽くして感想を捜索する必要があります。
と言った感じで、捨てるしかないは開発されました。
手順としては、
1.初期衝動(捨てるしかない、と言う名前でゲームを作ろう)
2.脳の暴走に任せる(勝手に設定とかゲーム性とかが浮かんでくる)
3.フレーム(システム面)の作成
4.ストーリーをぶち込んで形にする
と言った感じでしょうか。
2~4はちょくちょくやり直したり修正したりします。
1をどうやって捻り出すか、については、今回のようにどこかでお題を拾ってくるか、あるいは日頃気になっている事に対する自分なりの見解を出発点にすると良いと思います。
例えばすごい南は、「ゲームの属性は3つで足りるんじゃないか?」と言う思いからスタートし、ああ言う世界観のああ言うゲームになりました。
個人制作フリーゲームの良い所は、まず何よりも時間も何も気にしなくて良い所です。
知人のイラストレーターを見ていると、物販イベントで自作同人誌を販売する為に、定められた期限までに仕上げようと必死になっている事が多いです。
それを踏まえると、時間に追われず、他の趣味を並立し、のびのびと自分の作りたいものを作れる事は、とても充実していて素晴らしい事だと思えます。
(本も物理的なものに拘らずWeb漫画的な形態にするなら、フリーにする余裕もあるかも知れませんが)
最近は個人で有償のゲームを頒布するのも前よりは楽になってきていますが、自分の場合は他の趣味を潰してでも頑張ろうとは思わないので、その辺気にせずやっていけるよう、フリーで作るスタイルを続けようと考えております。
(それよりも、無料にする事でより多くのプレイヤーにやって頂ける、ある種の広告効果の方が魅力的だと言う点の方が大きいですが)
ここに書いてあるようなだらしない事この上ないスタイルでもやっていける事は、本当に有り難いと思います。
私は自作ゲームを作る事が好きではありますが、他の人のゲームをやるのも、コンシューマゲームもカードゲームも漫画もアニメも二郎系ラーメンも、みんな楽しみたいのです。